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青の抽象的な背景

農協/支援パートナーの連携によるミニライスセンター普及・実証 事業

企業名:株式会社タイワ精機

対象国:カンボジア国 タケオ州 カンポントム州

​期間 :2013年7月~2015年5月


関連プロジェクト


カンボジア国 精米機製造・販売・輸出事業調査(JICA中小企業連携推進FS調査)

カンボジア国 精米機製造・販売事業に基づく ODA案件化調査


プロジェクト概要


農業国でありコメ大国であるカンボジアにおいて、日本の中・小型精米機メーカーが現地製造、販売事業を展開するための支援を行うものです。本案件は、前回調査(ODA案件化調査)で提案した案件を実際に実施するもので、最終的な目標は、農民の所得向上に直結する農協が、将来的に精米事業を行うためのモデルを示すことです。しかしながら、カンボジアの農協の現状は、組織としての体制及び事業者としての経営管理の面において、まだ未熟であることから、本事業では、既に精米商品の市場・販売ルートを持つ支援パートナーとの連携による精米事業モデルを確立することを目指しました。


プロジェクト背景と開発課題


カンボジア米は品質に定評があり、自国消費の倍の約400 万トンの余剰籾を生産しています。しかし、老朽化した精米機を利用していることから輸出規格の精米加工が困難であるため、カンボジアのコメ生産量の約半量が国内で精米されずに籾のままタイやベトナムに非正規ルートで持ち出され、タイ米・ベトナム米として海外に輸出されています。

また、コメ生産農家に関しては、個別農家ではバーゲニングパワーに乏しく、集荷業者の提示価格を受け入れざるを得ない状況でにあります。


企業の製品・技術


タイワ精機は世界に流通するコメの85%を占める長粒米市場に進出するため、2010年から開発研究を開始、2012年には、性能試験を完了し、輸出基準をクリアしました。本事業での提案製品は、小型でありながら歩留まりがよく、砕米率の低い精白米の生産が可能であるため、現在、精米産業を支える大多数の中小精米所に対応した製品です。


プロジェクトの目標と成果


本事業では、農民の所得向上に資するよう農協が将来的に精米事業を行うためのモデルを示すことを目的としました。初期段階においては、農協が、一連の実績を持つパートナーの支援を受けて事業を実施し、最終的には農協及び農民グループが精米プラントを導入し、ミニライスセンターとして精米事業を行う普及モデルとすることを目指しました。

以下の3 点を基本方針としました。

  • 収益を上げる精米事業を可能とする事業主体を選定しました。

  • MRCの事業主体は、カンボジア国農林水産省に登録している農協としました。(これまでに農民グループ・農協の組織化を支援し、コメの生産指導と販売実績を持つパートナーからの支援を受けて事業を実施することを条件としました。)

  • タイワ精機は機材に係る技術指導に加え、経営指導、市場調査、品質管理等について、支援パートナーと協力して指導しました。

本事業では、事業主体である2箇所の農協(サンコー農業とサマキ農協)を選定し、ミニライスセンター建設しました。

サンコー農協のミニライスセンターには、「精米ライン」と「乾燥・籾摺ライン」を設置しました。

​サマキ農協のミニライスセンターには、「精米ライン」と「乾燥機ライン」を設置しました。

基材設置後に、試運転と調整、機器操作指導、マニュアル作成、メンテナンス指導も行われ、また、精米事業に精通する現地国営企業の支援によって、農協に対して経営面での指導も行われました。


JDIの役割


​精米ビジネスの専門性に欠ける農協のミニライスセンター経営指導サポートを行い、市場調査と販売促進活動を行いました。


左:農協の契約書への署名式                 右:納入業者による指導の様子


左:サマキ農協 建屋内1                   右:サマキ農協 建屋内2


左:サンコー農協 建屋内1                  右:サンコー農協 建屋内2


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